三彩駱駝載楽俑 唐(紀元618~907年)

中国史上空前の繁栄を謳歌した唐時代は、学問・文化の面でも東西交流により大きな進歩を遂げた。西方から齎された音楽や舞踊は非常な人気を博し、長安は当時世界最大の国際文化都市でもあった。本例は、西域よりの駱駝の背中の上で、西域の音楽を奏でる女楽士を写し取ったもので、長安の熟爛期を今に伝える華やいだ一品である。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)