釉陶五角花冠頻伽 西夏(1038~1227年)

頻伽とは、迦陵頻伽(かりょうびんが)の略で、佛教上、雪山または極楽にいるという想像上の鳥で、美妙な鳴き声を持つとされることから、佛の音声の形容ともする。その像は、人頭・鳥身の姿で表わされる。本例は、西夏の宮殿や寺院の屋根瓦に飾られたと思われる、緑釉の愛らしい像である。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)