ディプロドクス(大型竜脚類)
中生代ジュラ紀前期~白亜紀後期

敦煌を代表とする古代文化の宝庫甘粛省は、乾燥地帯のせいか、古代生物の化石でも有名である。写真は2億年から6500万年前に生息した、大型竜脚類の一種ディプロドクスの全身骨格標本(本物)である。全長30m超級の超大型もいたと言われるだけあって、広大な展示室を占拠する迫力には圧倒される。訪れるごとに、展示される恐竜が変わっており、中国の古代生物学会が世界をリードしていると言われるのも、宜(むべ)なるかなと納得できる。この様な巨大生物が存在し、陸上を闊歩した事自体が奇跡である。その精妙な骨格構造は一種の芸術であるとさえ思われ、東洋美術コーナーであえて呈示させて頂いた。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)