空行母像唐卡(タンカ)(19~20世紀)

気の遠くなるような濃密な刺繍の上に、絹地の布でパッチワーク風に真言密教(金剛乗 vajra-yãna)の法身大日如来を描いたもので、鮮烈な赤が印象的である。宗主国中国の影響を受けてか、チベット(西藏)の唐卡には珍しく龍が表現されている。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)