貴人華蓋騎馬像 東漢(紀元25~220年)

漢代の石刻はおおらかで、見ていて心が晴れやかとなるものが多い。本例は山東省青州市博物館蔵の漢古墓の外壁で、疾駆する馬、それを追尾する華蓋車が陽刻されている。「競べ馬」を生前愛した、今風な表現をすればスピード狂の青年貴族を、遺族が追慕して彫らしめたものであろうか。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)