三危山と宕泉河

莫高窟の起源は五胡十六国時代に遡る。この地方を支配した北涼の僧・楽僔が夕陽を浴びて金色に輝く三危山を見て千佛の威厳を感じ、その向かいに立つ鳴沙山の崖に石窟を堀り、修行の場にしたのが始まりとされる。以降、隋・唐を経て元代に至るまで1,000余りの窟が掘られた。清代には一部補修も行われたが、その時の補修により元来の良さが失われたと思われるものも散見し、惜しまれる。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)