龍門石窟佛龕

河南省洛陽市、龍門石窟の石窟内面に、所狭しと彫られた北魏から唐代に亘る、時代を問わぬ、多数の大小の佛像群である。巨大な奉先寺洞の武則天に似せて作られたという盧遮那佛に比較するにも足らぬささやかな小彫刻であるが、先祖の霊を祀るため多数の小市民が浄財を叩いて寄進した誠意が伝わってくる、何か仄々としてものが伝わってくる佛龕(佛壇)である。

Photo & Text by 吉村 信(福井市)